ステイホームから始まった息子のゲームライフも、ずいぶんと充実してきた。
夏ぐらいに「サンタさんにはニンテンドースイッチを頼むんだ」と息子が言い出したときには、品薄で全く買えない状況だったので焦ったものだった。
しかし、方々手を尽くして何とかクリスマスまでに入手し、サンタさんの名誉は守られたのだった。
それにしても、いまのゲームの画面の美しさには、見惚れてしまう。
そして、驚くべきことに、息子の大好きなマリオは、二人以上で同時にプレイができるようになっていた。
自分の時代はと振り返ってみると、せいぜいが交代交代でプレイしていくくらい。
基本的には、一人でプレイするものだった。
それが、いまは一つの画面に、いろんなプレイヤーが参加できるようになっている。
聞けば、人気のYoutuberなども、同時プレイの実況を配信するのが人気だという。
テクノロジーの進歩か、それとも集合的な無意識の変化なのか。
時代は変わるものだと、やいのやいのモメながら二人で遊ぶ息子と娘を眺めていた。
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異常なくらいの難易度だった、当時のスーパーマリオ2を思い出す。
ネット環境がない時代に、いったいどうやってみんなクリアしたのだろうかと、振り返っても不思議になる。
全然クリアできない私は、いつも途中でゲームオーバーになって、ひとり癇癪を起こしていたものだった。
ミスが許されず、一人で挑まないといけない。
そんな時代は、いつの間にか、もう過ぎ去っていったのかもしれない。
もう、一人で頑張って、ミスが許されない時代は、終わったんだな。
一緒に、行けばいい。
派手に飛び跳ねる画面の新キャラを眺めながら、私はそんなことを改めてマリオに教えられるのだった。