傷ついた男性性は、「自立」の象徴でもあるように、さまざまな問題を引き起こします。
しかし、女性性によって癒されると、男性性は真実の力を発揮できるようになります。
それは、とてもカッコいいものなんですよね。
1.癒やしのプロセスは「女性性が先」
昨日の記事では、女性性と男性性が癒えるプロセスは、女性性が先、というテーマでお伝えしました。
女性性が開いていくと、男性性もまた成熟するが、順番は必ず女性性が先。 - 大嵜直人のブログ
男性性と女性性というテーマで、ここのところお伝えしています。
男性性とは、決断したり、何かを形にしたり、ものごとを前に推し進めたり、知恵と知識を使ったり、地に足を着けたりすることのできるエネルギーを指します。
一方で女性性とは、委ねる、任せる、無から有を生み出す、育む、許す、包み込む、情感豊かなエネルギーです。
それらは、セックスやジェンダーといった性差ではなく、誰のなかにでもある資質の呼び名です。
男性だから男性性のみがあるわけではなく、誰の中にも両方あるものです。
ただ、それがバランスを崩していたり、未成熟だったりすると、私たちが生きる上で、何かと問題を引き起こしたりします。
女性性が傷ついていると、「依存」の状態に陥ります。
一方で、男性性が傷ついていると、「自立」の問題を抱えやすくなるんですよね。
「男性性が傷ついている」というと、わかりづらいかもしれませんが、「自分一人でがんばり過ぎている」といえば、ちょっとイメージしやすくなるでしょうか。
これ、どちらかだけが大切というわけではなく、バランスを取りながら成熟していく、癒していくことが必要なんですよね。
で、その順番が「女性性が先」というのが、昨日のテーマでした。
私たちの心の成長プロセスとして、「依存→自立→相互依存」というモデルがあります。
このなかの「自立」から次のステージに移行するとき、真の女性性が求められるんです。
「依存」時代の、傷ついた女性性ではなく、成熟した女性性ですね。
だから、癒しのプロセスは「女性性が先」なんです。
2.傷ついた相手を癒すのは女性性
癒しのプロセスは、「女性性が先」。
それを、昨日は「依存から自立」という、私たちの心の成長モデルをもとに、お伝えしました。
今日は、それを「女性性の持つ資質」からお伝えしてみたいと思います。
ひとえに、傷ついた相手を癒すことができるのは、女性性である、というお話です。
男性性の資質として、思考や理論を好む、というものがあります。
だから、男性性バリバリで生きていると、理論やロジックにこだわるようになります。
頭で考えて理解できるもの、目で見てわかるもの、根拠が明確なもの…そうしたものを重要視するわけです。
一方で、女性性の資質には、感情や直感といったものがあります。
感じる力、感じ取れる力。
だから、女性性が開いていくと、日々の生活のなかに彩りが感じられたり、自分の感じていることを素直に感じられるようになります。
「あぁ、今日の空の色は、とっても美しいな」とか、
「今日のお客さんは、すごくフィーリングが合うなぁ」とか。
ただ、先に書いたように、これが未成熟な状態だと、自分の感情に振り回されたり、相手の感情を引き受けすぎたりしてしまうんですよね。
これが成熟していくと、自分が感じたことと、自分自身の間に、明確な線を引けるようになっていきます。
「この人は、とても大きな悲しみを抱えているな」と感じたとして、その相手と自分を同一視することなく、「自分が」何ができるかを考えることができます。
その悲しみを、一緒に感じてあげることかもしれません。
ただ側にいてあげることかもしれません。
あるいは、何か言葉をかけてあげることかもしれません。
これができるのは、女性性の資質があってこそ、なんですよね。
だって、その「悲しみ」を感じてあげることが、そもそものスタートラインなわけですから。
これが男性性ゴリゴリだと、そうはいかないんです。
「ん?この人が泣いているぞ。涙を流す理由は、なんだろう?」
とか、原因を追究したりする方に重きを置いたりするので、「感じる」ことは苦手なんですよね。
なので、癒しのプロセスは、必ず「女性性が先」なわけです。
そもそも、「感じる」ことができなければ、癒すことなどできませんから。
3.癒された男性性は、導く力を持つ
癒しのプロセスは、「女性性が先」。
心の成長モデルから見ても、女性性・男性性の資質から見ても、それは同じようです。
では、そこでその成熟した女性性で癒されると、どんなステップが待っているのでしょうか。
それは、傷ついていた男性性が癒され、成熟していくんですよね。
これ、面白いもので、女性性が成熟するほどに、癒されるほどに、男性性もまた癒され、その力を発揮できるようになっていくんですよね。
傷ついた男性性は、一人で抱え込む、自分でがんばって何とかする、誰にも頼らない、といった形で表れやすくなります。
そこから、自分以外を敵視したり、簡単に人を受け入れることができなかったり、自分でやらないと意味がないといった価値観を持ちやすくなります。
まあ、「自立」の問題そのままですよね笑
この未熟な男性性のままだと、トラブルメーカーというか、問題を引き起こすもとになるのですが、真の女性性に癒された男性性は、これとは全く違うんです。
成熟した男性性は、とってもカッコいいんです。
すべてを見通す老賢者。
道を究めた人。
静謐さのなかに、揺るぎない力強さをたたえている。
知識と直感の融合させ、知恵を授ける。
…などといったイメージでしょうか。
その状態になると、多くの人の希望になったり、あるいは導いたりすることができるようになるんです。
傷ついた男性性はメンドクサイですが、癒された真実の男性性は、とってもカッコいいものです。
ただ、何度も書いていますが、それは真実の女性性によって癒されてこそ、なんですよね。
その順番は、不可逆です。
癒されてこそ、男性性はその力を発揮できるようになるのです。
今日は、女性性で癒されてこそ、男性性は真実の力を発揮できるようになる、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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