楽しみにしていた約束のはずなのに、直前になると億劫になってしまう。
会うと楽しいのだけれど、帰宅するとどっと疲れてしまう。
無理をしているという見方もできますが、「会うと楽しい」という光の部分にフォーカスする見方をお伝えします。
オンラインカウンセリング無料相談・ココロノマルシェに寄せられたご相談に、回答させていただきます。
【遊ぶ約束をしたのに直近になると億劫になる】
こんにちは。どなたかアドバイスをお願い致します。
会う前は楽しみに約束してたのに、直近になると会う気が失せて引きこもりたい気持ちになります。日にちが近付けば近づく程感じます。
会って遊んでる時は相手も喜んでいて、私も楽しんでいます。
帰宅して家に着くと、どっと疲れが出ます。
誰問わず、結構このループを何回も繰り返しています。
無理して相手に合わせているから疲れが出ているのでしょうか?
(ゆきりんこ さん)
ゆきりんこさん、ご相談ありがとうございます。
文筆家・心理カウンセラーの大嵜直人が回答させていただきますね。
ゆきりんこさんは、楽しみにしていた遊ぶ約束が、直近になると億劫になるのですね。
「その時間」になれば、自分も相手も楽しい時間を過ごせるんだけど、帰宅するとどっと疲れが出てしまう。
結構、多くの人が、「あるある!」と共感されるお悩みなのではないかと思います。
かくいう私も、同じ傾向があります笑
なので、こうしてご回答を書きながら、一緒にその原因と対処法について、探っていければと思います。よろしくお願いいたします。
まずはじめに、ゆきりんこさんも書いておられる点は、原因として考えられると思います。
>無理して相手に合わせているから疲れが出ているのでしょうか?
無理をして、相手に合わせてしまい、疲れてしまう。
共感力や感受性が高かったり、他人の気持ちを常に考えていたり、五感が敏感だったりする方は、そういった傾向があると思います。
他人の気持ちや感情を、推し量ることができる方は、その分、自分のことよりも相手を優先してしまうことがあるかもしれません。
ゆきりんこさんも、思い当たる節はありますでしょうか。
すべてのものごとがそうであるように、人の性格も表裏一体です。
一つのことに集中できない性格、と見るのか、
常に新しいことにチャレンジできる性格、と見るのか。
誰に対してもやさしく接することができる、と見るのか、
八方美人で節操がない人たらし、と見るのか。
内向的で人づきあいが悪いヤツ、と見るのか、
確固たる自分の世界を持っている人、と見るのか。
見方によって、世界はいかようにも変わってきます。
それは、どちらが良い・悪いということでもありません。
ただ、「自分」という人間が、そういった気質を持っていることを「知らない」と、苦しいと感じてしまうことがあります。
それは、上に挙げたいくつかの例でいえば、マイナスの面だけにフォーカスしてしまうからです。
とってもやさしくて社交的な人が、「自分は八方美人だから、ダメだ」と感じたり、
新しいことを開拓できる人が、「継続力が無い自分では、いけない」と思ったり、
美しい自分の世界を持っている人が、「自分は根暗で、好かれない」と思ったり…
そんな風に思ってしまうと、とてもしんどくなってしまいます。
自分で自分のことを否定するのは、とても悲しいことですから。
さて、そうした視点で、ゆきりんこさんのご相談を、見てみたいと思います。
>会う前は楽しみに約束してたのに、直近になると会う気が失せて引きこもりたい気持ちになります。日にちが近付けば近づく程感じます。
>帰宅して家に着くと、どっと疲れが出ます。
>誰問わず、結構このループを何回も繰り返しています。
「影」の部分は、こちらでしょうか。
楽しみにしていた約束も、直近になるほどに引きこもりたくなり、終わるとどっと疲れが出てしまう。
その「億劫→疲れる」のループを、何度も繰り返してしまう。
たとえ楽しみな約束でも、疲れると分かっていると、億劫に思えてきてしまうのかもしれません。
それは、嫌なものですよね。
嫌なものは嫌、でいいと思います。
さて、「影」の部分はとりあえず置いておいて、ゆきりんこさんの「光」の部分はどこでしょうか?
ゆきりんこさんのかけがえのない才能、魅力ともいえる、素晴らしい部分です。
ゆきりんこさんご自身にも、少し考えてみていただきたいのですが、私はここだと思います。
>会って遊んでる時は相手も喜んでいて、私も楽しんでいます。
私がステキだなと思う理由は、二つあります。
まず一つは、ゆきりんこさんも、相手も楽しんでいる、ということ。
ゆきりんこさんご自身も楽しんでおられることは、めちゃくちゃ素晴らしいことです。
「いつも相手は楽しそうだけど、自分は楽しくない」といった関係ではなくて、ゆきりんこさんも、相手の方も楽しい時間を過ごしている。
それは、とても素晴らしいことですよね。
そしてもう一つは、言葉の順番です。
ゆきりんこさんは、「相手も喜んでいて」という言葉を、自分のことよりも先に書いておられます。
え?そんなところ?と思われましたでしょうか?笑
ええ、そんなところです。
ほんとうに微妙な違いかもしれませんが、細部にこそ「その人らしさ」は出ます。
ゆきりんこさんは、「ご自身の楽しい」よりも、「相手の楽しい」のことを、とても大切に考えておられるように、私には感じられるのです。
それはもう、自分でも意識していないくらい、自然にされていることかもしれません。
けれどそれは、自分のことを犠牲にするというよりも、相手を喜ばせたい、与えたいという、とても純粋な想いではないかと、私は思うのです。
そして、それはゆきりんこさん自身の喜びでもある。
もし、そうだとしたら。
ゆきりんこさんが、それが終わるとどっと疲れてしまうのも、無理のないことなのかもしれません。
昔、あるバイオリン奏者の方と、お話しする機会がありました。
聴く人の心に響く、とても美しい音を奏でられる、バイオリニストの方でした。
「自分のソロがあるコンサートが近づくと、イライラするし、面倒になるし、億劫になるし、キャンセルしたいとすら思うくらい、ナーバスになるんだよね」
そんな話をされておられました。
じゃあ、やりたくないんですか?と聞くと、
「そんなわけないじゃない」
と笑っておられました。
そして、
「コンサートが終わると、体重が一気に数キロ減るくらい、どっと疲れる。もう二度とやりたくないってくらい」
とも仰っておられました。
え、やりたくないんですか?と聞くと、
「そんなわけないじゃない」
と、また笑っておられました。
さて、どこかで聞いた話のような気がしますが…私の気のせいでしょうか笑
これ、冗談で書いているわけでも、なんでもありません。
私は至って本気です。
ゆきりんこさんが、楽しみな約束が億劫になってしまうこと。
そして、それが終わると、どっと疲れてしまうこと。
もしかしたらそれは、あのバイオリニストの方と同じか、それくらいのエネルギーをもって、相手の方を喜ばせようとされていたのかもしれません。
その疲れが大きければ大きいほど、それくらい相手を喜ばせようと、されてきたのではないでしょうか。
もちろん、だからといって、億劫になることが無くなるわけではないですし、その疲れが取れるわけでもありません。
けれど、「そういうものなんだ」と知ることだけでも、ご相談が少し違って見えてくるのかもしれません。
上のバイオリニストの方のように、「億劫になっても、疲れても、私だからしゃあない」と思えるかもしれません。
あるいは、その素晴らしいエネルギーを、差し向ける相手と頻度を選ぼうと思われるかもしれません。
または、その相手を喜ばせたいという情熱の火力を、加減しようと思われるかもしれません。
どれを選んでも、大丈夫だと思います。
ゆきりんこさんらしいと感じられる方法や道が、きっと見つかると思います。
ただ、ゆきりんこさんは、億劫になって疲れたりするくらい、相手のことを喜ばせようとしてきたし、相手も喜ばせてきたのだと思います。
繰り返しになりますが、それをお伝えして、この回答を終えたいと思います。
ゆきりんこさんのこれからを、心より応援しております。
この度は、ご相談いただきまして、ありがとうございました。
大嵜 直人
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