ネガティブな感情は、できれば避けたいものであり、それを避けるために私たちは行動を制限したりもします。
けれども、ネガティブな感情とは、そのにある痛みや思い込みを教えてくれる、大切なものなんです。
１．他人のせいにしたくなるときは
昨日の記事では、他人のせいにしたくなるときは、というテーマでお伝えしました。
他人のせいにしたくなるとき、そこには癒しのチャンスが眠っている。 - 大嵜直人のブログ
他人のせいにしたくなるとき。
ありますよね、誰だって笑
他人でなくても、会社や世の中、お金といったもののせいにしたくなるときも、ありますよね。
そうしたとき、他人や会社のせいにして、それらを責めても、なかなかものごとは解決しないし、あまりすっきりしないのは、これも多くの方が経験されていることではないでしょうか。
そのようなベクトルを他人ではなく、自分に向けることができると、少し違った景色が見えてきます。
「他責ではなく、自責」など、よく言われるところですよね。
そのときに、心理学の知恵はとても大きな恩恵を与えてくれるものです。
けれども、そうした風に考えられないときも、ありますよね。
「どうしたって、アイツが悪い！」と思ってしまうとき、というか笑
昨日の記事では、それがいい・悪いではないし、無理矢理に「他責はあかん」とするのでもなく、「なぜ、それを他責にしておきたいのか？」という視点をご紹介しました。
他責にしたくなるのは、心が自己防衛をするためであり、そこにはまだ癒えていない過去の痛みや傷があるからではないか？、という視点です。
そうだとするなら、無理矢理に「自責思考で！」と考えるよりも、そうした痛みや傷と向き合うことが大切なことといえます。
だから、他人のせいにしたくなる場面というのは、見方を変えると、そうした痛みや傷と向き合い、癒すためのチャンスとも見えるのです。
昨日の記事では、そんなテーマをお伝えしました。
２．ネガティブな感情のとらえ方
さて、今日はもう少しこのお話を広げて、ネガティブな感情のとらえ方、というテーマでお伝えしていきたいと思います。
当たり前のことですが、人はネガティブな感情を嫌います。
悲しい、寂しい、悔しい、ムカつく、孤独感や孤立感、無力感…
あまり感じたくないですし、できれば蓋をしておきたい感情ではあります。
そして、人は無意識に、こうした感情を避けるために、自分の行動を制限したり、変えてしまったりすることもあります。
突き詰めていくと、それが生きづらさ、息苦しさにつながっていくこともあります。
こうしたネガティブな感情は、生きている以上、消すことはできません。
カウンセリングを受けたりして、自分を変えていったとしても、です。
変わるのは、こうしたネガティブな感情のとらえ方であり、そうした感情が起きたときの対処法です。
よく感情は生理現象や天気にたとえられます。
雨の日をなくすことはできませんし、寒いのに鼻水を止めることはできません。
それがあるのが、当たり前なんですよね。
けれども、あまりに痛い経験をしたり、苦い思い出と結びついていると、「もう二度と感じたくない」と、身体も心も拒否反応を示してしまうわけです。
カウンセリングでできるのは、そうした感情を安全な場で感じることで、消化（昇華）していくことでしょうか。
そうすることで、別に怖いものでもなく、感じていけば消えていくものと、体感できることなんですよね。
３．そこにある痛みや思い込みを教えてくれるもの
少し話しが逸れましたが、ネガティブな感情はなくすことはできないし、その人にとって大切なものです。
ただ、なぜそれがあるのかといえば、そこに痛みや思い込みがあることを教えてくれることなんですよね。
悲しみを感じるとき、そこに何がしかの痛みがあるわけです。
逆に言えば、その痛みを教えてくれるのが、悲しみであり、そうしたネガティブな感情なんですよね。
そして、その痛みは、癒していくことができるものです。
その痛みは、なにがしかの過去の経験やできごと、それによってつくられた観念や思い込みと結びついています。
その思い込みや観念を、ポジティブなものに変えていくこと。
それは、誰にでもできるものなんですよね。
ネガティブな感情は、それを教えてくれるものです。
もちろん、ネガティブな感情を感じるのは、イヤなものです。
けれども、そこに癒すことのできる痛みがあると教えてくれると思うと、少しそのとらえ方も変わっていくのではないでしょうか。
今日は、ネガティブな感情は、そこにある痛みや思い込みを教えてくれる大切なもの、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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