言葉で伝えることは、コミュニケーションのなかのほんの一部でしかありません。
けれどもそれは、お互いに再確認をすることで安心感を生む、とても大切なことでもあるのです。
1.「何を伝えるか」と「どうあるか」
昨日の記事では、「何を伝えるか」と「どうあるか」というテーマでお伝えしました。
何を伝えるかも大事だけれども、どうあるかもすごく大切。 - 大嵜直人のブログ
コミュニケーションのことを考えるとき、私たちは「何を伝えるか」で悩むことが多いものです。
相手に対して、何を伝えるべきなのか。
そして、それを伝えたときに相手はどんな反応をするのか。
パートナーなどの近しい関係性の人ほど、そうしたことを考えることは多いかもしれません。
「何を伝えるか」を悩んでいるうちに、何も言えなくなってしまったりもしますよね。
そうしたとき、「何を、どうやって、いつ、伝えるか」という方法論も大切ですが、そもそも「どうあるか」ということも、非常に重要なのではないか、というのが昨日のテーマでした。
言葉で伝えることって、私たちが周りの人に伝えていることのなかの、ほんの一部でしかありません。
私たちの表情や雰囲気、あるいはしぐさ、そういったものから、自分の内面が相手に伝わっているものです。
そしてそれらは、自分が「どう在るか」によって、立ち現れるものです。
コミュニケーションにおいては、「何を伝えるか」も大切ではありますが、それと同じくらい、いやそれ以上に、自分が「どうあるか」が大切だったりします。
そう考えると、自分を整える、自分の感情を抑え込まずに感じる、自分の本音とつながっておく、といったことが、大切な人とのコミュニケーションにおいてはとても大切なのでしょう。
2.自分を整える、自分とつながっておく
コミュニケーションにおいては、「何を伝えるか」とともに、「どうあるか」が大切。
その「どうあるか」を整えるのは、相手に関係なく、自分だけでできるものです。
逆に言えば、相手のせいにできないんですよね。
自分が「どうあるか」は、自分にしかできないことだからです。
だから、コミュニケーションの問題って、突き詰めていくと、自分自身の問題でもあるのです。
「どうあるか」を整えないと、言葉では「あなたともっと親しくなりたい」と言いながら、態度では「いや、なんかあんたキライ」と伝えていたら、なかなか相手との距離は縮まらないですよね。
その言葉と態度を一致させることが、「どうあるか」を整えるという意味です。
自分の本音と、つながっておくこと。
自分を追い込んだりせずに、余裕がある状態に整えておくこと。
自分の感情を我慢したり、嘘をついたりしないこと。
自分の感じていることを、自分が肯定してあげること。
そうしたことは、相手と関係なくできることです。
もちろん、一人ですることもできますが、カウンセリングを利用したり、誰かに頼ったりするのも、効果的なのでしょう。
そうした「どうあるか」の部分を整えずに、口先だけというか、方法論だけでなんとかしようとしても、なかなかコミュニケーションはうまくいかなかったりするものです。
3.言葉で伝えることの意味
じゃあ、「どうあるか」を整えたら、「何を伝えるか」はどうでもいいのか?といえば、そうでもありません。
「何を伝えるか」の「何を」の部分は、なんでもいいんです。
それは、自分自身が決めることですから。
ただ、「伝えること」は、していった方が、よりよいコミュニケーションのためにはなるのでしょう。
言葉で伝えることって、私たちが相手に伝えていることのなかの、ほんの一部だと、冒頭でお書きしました。
ただ、それはほんの一部であっても、それがあるのとないのでは、大きく違います。
航海している船長さんも、海面に出ている氷山の一角を見ると、そこに巨大な氷山があると認識できるように、それと似たようなものかもしれません。
「どうあるか」も大切ですが、それを「伝えること」もまた、とても大切なことなんですよね。
私たちが、相手の考えていることを、言葉にしなくても100%分かる、エスパーであれば、それは必要ないかもしれないのですが。
いや、エスパーであったとしても、やはり言葉で伝えることは、必要なのでしょうね。
それはもしかしたら、分かっていることの再確認にすぎないかもしれません。
それでも、それが確認できることは、安心感を生みます。
よりよいコミュニケーションの礎となるのは、信頼であり、安心感です。
「どうあるか」は、とても大切なことであり、それは相手に関係なく自分でできることです。
けれども、そこでつながった自分の本音や気持ちといったものを、相手に伝えること。
それはまた、別の意味で大切なことなのです。
今日は、何を伝えるかも大事だけれども、どうあるかもすごく大切、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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