大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

自己否定は、自分が設定しているハードルの高さを教えてくれるものでもある。

自己否定はしんどいものですが、それは自分が設定しているハードルの高さを教えてくれるものでもあります。

そしてそのハードルの高さは、自分の「才能」とも密接に関係しています。

1.「才能」が招く自己否定

先日の記事では、「才能」が招く自己否定、というテーマでお伝えしました。

「才能」は、ときに自己否定という形であらわれる。 - 大嵜直人のブログ

「才能」、というテーマからのつながりですね。

ここでいう「才能」とは、「ギフト(gift)」と表現される類のものです。

英語で「才能」というと、"talent"や"ability"という単語がありますが、これらはどちらかというと、「何かができること」というニュアンスがあります。

ピアノが弾ける。

フルマラソンを4時間以内に走ることができる。

などなど、「何かができる」ことのニュアンスですね。

これに対して、「ギフト(gift)」とは、文字通り「与えられたもの」である、というニュアンスがあります。

それを気づかないうちにしてしまうもの、

無意識にそれをしてしまうもの、

息を吐くようにしてしまうこと

…そうしたものなんですよね。

だから、それをしていないと、もう自分ではないような感覚になってしまったりもします。

言ってみれば、それをしているのが「当たり前」の感覚になってしまうもの。

それが、自分自身の「才能」がある分野だったりします。

しかし、「当たり前」であるがゆえに、それが時に自己否定という形になってしまうこともあります。

「できて当たり前」になっていると、なんらかの事情や状況でそれができないことがあると、自分を否定してしまいがちになります。

「こんなこともできないなんて、自分はなんてダメなんだ」

という感じでしょうか。

それはある意味で、自分が「才能」を持っている分野だからこそ、自己否定も起きやすい、というのが昨日のテーマでした。

2.自己否定はハードルの高さを教えてくれるもの

さて、これを逆から考えると、自己否定をしてしまう点というのは、実は自分の「才能」のありかを指し示しているともいえます。

自己否定自体はしんどいものですし、できればあまりしたくないものです。

けれど、誰だって自分にダメ出しをしてしまう瞬間は、ありますよね。

だって、人間ですもの笑

けれど、自己否定をしてしまうことがあったら、逆にそれを自分の「才能」のありかを教えてくれる機会、ととらえてもいいのでしょう。

自己否定のすべてがそうではないですが、私たちは「何かができない」ときに、自分を否定したり、ダメ出ししたりしてしまいます。

言ってみれば、自分の理想や目標、こうあるべき姿と、いまの自分がかけ離れているから、自分に対してダメ出しをするわけです。

そこには、なんらかの「ハードル」があるわけですよね。

それを跳び越すことができないから、自分を否定してしまう。

私は陸上競技はとんとダメでしたので、走り高跳びとか、まったくできた記憶がないのですが笑

で、この「ハードルの高さ」を設定しているのは誰かといえば、自分自身なわけです。

もちろん、その設定するまでには、育った環境やそれまでの経験がありますし、誰かに言われた設定をそのまま守っている場合もあるのですが、結局のところ、どの高さにハードルを設定するかは自分自身なわけです。

だから、ある意味で自己否定は、この「ハードルの高さ」を教えてくれています。

あぁ、この高さのハードルが越えられないから、自分にダメ出しをしてしまうんだな、と。

3.「才能」の高さは、ハードルの高さ

さて、この「ハードルの高さ」は、もう人によって違うわけですよね。

10cmくらい飛べれば、十分じゃない?という人もいれば、いや、2mの高さを飛べないといけない!と考える人もいる。

このハードルを高く設定している人は、それだけ自分に対して求める基準が高い人といえそうです。

あまりに高い基準を設定していると、それはそれでしんどくなります。

全然飛べないし、何をやってもダメになるような、そんな感覚になってしまったりするでしょうから。

だから、ある程度はハードルの高さをゆるめることが必要といえば必要なんですが、今日はそちらの方向にはいきません笑

「才能」のお話だからです。

「なぜ、そんなにも高いハードルを設定してしまうのか?」

という視点を持ってみたいんですよね。

なぜ、そんな2mや3mみたいにバカ高いハードルを設定してしまうのか。

周りから見たら、「いやー、それは飛べないわ」と思われるかもしれません。

けれども、その高さに設定してしまうのが、自分自身なわけですよね。

それは、その「高さ」が、「才能」の高さと結びついているからです。

冒頭に書いたように、「これくらいできて当たり前」と自分が考えているから、その高さに設定してしまうんです。

だから、それ自体は悪いことでもないですし、自分の当たり前を示しているだけなのでしょう。

けれども、毎日毎日、常に世界記録の高さのハードルを飛べるわけではありません。

体調が悪いときもあるでしょうし、競技場が大雨に見舞われていることだって、あるのでしょう。

いつも、その高さを飛ばなくてもいいんです。

あ、そちらの方向にいかないと言っておきながら、やっぱりきてしまいました笑

それはともかくとして。

自己否定してしまうほど、高いハードルを設定すること。

それは、その分野に自分自身の「才能」があるからに他ならないのでしょう。

今日は、自己否定は、自分が設定しているハードルの高さを教えてくれるもの、というテーマでお伝えしました。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

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