大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

罪悪感の形は数多くあれど、それはいずれも大切な人を想うがゆえに。

罪悪感の形は、実にさまざまです。

けれど、どのような形を取ったとしても、それは大切な人を想うがゆえに生まれるものなのです。

1.罪悪感との付き合い方

昨日の記事では、罪悪感との付き合い方、というテーマでお伝えしました。

罪悪感は、それをなくすよりも、うまく付き合えるようにするほうがいい。 - 大嵜直人のブログ

罪悪感という、カウンセリングにおいても非常に重要になるテーマですね。

「悪いことをしてしまった」という感覚であり、それゆえに自分を罰そうとしてしまうのが、この罪悪感です。

それゆえに、罪悪感があると、自分を幸せから遠ざける選択をしてしまうものです。

自分をハードワークに追い込んだり、自分を傷つけるような人の近くに行ったり、あるいは大切な人を遠ざけたり。

はい、私にも思い当たる節がありありです笑

これだけを聞くと、「いやぁ、罪悪感は要らないなぁ」と思うんですが、なくすことができないのが罪悪感だったりもします。

なぜなら、罪悪感とは、愛情の裏返しであるという側面があるからです。

愛があるゆえに、罪悪感もまた感じる。

ならば、罪悪感を完全になくすことはできないのでしょうし、それよりもいかにうまく付き合っていくか?の方がいいのでしょう。

そういった意味では、持病というか、そういったものに近いのかもしれません。

2.罪悪感の種類

さて、一口に罪悪感といっても、いろんな種類があります。

代表的なものをざっと挙げるだけでも、7つの種類が挙げられます。

  1. 誰かを傷つけてしまった
  2. 誰かを助けられなかった、役に立てなかった
  3. なにもしていない、見捨ててしまった
  4. 自分は汚れている、穢れている
  5. 周りの人よりも自分が恵まれている
  6. 親や社会、宗教、時代背景から受け継いだ
  7. その他

このうち1や2あたりはわかりやすいですよね。

「ザ・罪悪感」といった感じがあります笑

3の何もしなかった、というと、たとえば電車のなかで具合が悪そうにしている人を見たけれど、自分の降りる駅が来てしまったので、声をかけられなかった、とかいった状況がそれにあたりますよね。

あるいは、パートナーが体調を崩したりしたとき、そうなる前に何かできることはなかったかな、と思ったりもしてしまうものです。

4の自分は汚れている、という罪悪感もまた、私たちを幸せから遠ざけます。

自分に対して汚れているというイメージを持っていると、大切な人に近づけなくなりますし、楽しい場所には行けなくなります。

ドブ川に落ちてしまって、悪臭のひどいヘドロがまとわりついた状態で、大切な人に抱きつこうとは思わないですもんね。

まして、その状態でたくさんの人の集まるパーティーなんかに参加しようとは、思わないわけです。

罪悪感があると、引きこもりがちになり、孤独になっていくのは、そうしたイメージからも、よくわかると思います。

それ以外にも、5の周りよりも恵まれているという罪悪感だったり、6の親や宗教、時代背景から受け継いだ罪悪感というものもあります。

形は違えど、それがあると私たちは自分を幸せから遠ざけ、自分に罰を与えようとします。

それは、自分にとってしんどい仕事だったり、孤独になることだったりするのです。

3.いずれも、大切な人を想うがゆえに

こうした罪悪感を考えるとき、やはりベースになるのは「愛ゆえに」それを抱く、という点でしょうか。

先ほど挙げたように、罪悪感にもいろんな種類があります。

けれど、どの罪悪感にしても、そこには「相手」がいるんですよね。

「誰かを傷つけてしまった罪悪感」であれば、もちろん相手がいます。

「助けられなかった罪悪感」では、もちろん助けられなかった相手がいます。

「見捨ててしまった」もまた、同じです。

「自分は汚れている」にしても、その自分の汚れで迷惑をかけたくない相手がいます。

「自分が恵まれている」でも、自分よりも恵まれていない相手のことを気にかけているわけです。

「親や社会から受け継いだ」にしても、それは同じです。

罪悪感の先には、自分が大切にしたい相手がいます。

むしろ、その相手を大切にしたいという想いが強ければ強いほど、罪悪感もまた強くなるのでしょう。

だから、罪悪感にまみれている人って、それだけ愛が大きい人なんです。

それだけ、愛が深い人なんです。

それだけ、誰かを幸せにしたい人なんです。

罪悪感があることが、悪いことじゃないんです。

もちろん、それによって自分自身がしんどいこともありますし、それが周りの人にとっても痛みになることもあるのでしょう。

でも、その罪悪感が、大切な人を想うがゆえにあるということは、常に覚えておきたい視点です。

今日は、罪悪感の形は数多くあれど、それはいずれも大切な人を想うがゆえに、というテーマでお伝えしました。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

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