今日もご来店ありがとうございます。
今日は「つながり」とその「恩恵」についてのテーマです。
早速ですが、こちらをどうぞ。
いつか来たことのあった、場所も名前も曖昧な記憶だった昆虫博物館。
Facebookの恩恵で、父の愛した赤い電車に子どもたちと揺られて今日ここに来ることができた。
きっと何十年前にも見た、極彩色の美しい羽根の数々に、だいぶ酒も抜けてきた。
2017.6.24
人はいろんなところで、人とつながります。
仕事上のつながり、友人とのつながり、家族とのつながり。
いろんなつながりの中で、SNSやWebでのつながりもありますね。私がインターネットに初めて触れたのが20年ほど前。パソコンのOSはWindows98。当時は電話回線を使用した接続で、接続するときにピーガリガリと音を立てて、ポータルサイトのトップページを開くのに随分と長い時間がかかった記憶があります。
今では考えられませんが、写真が2、3枚掲載されたページを開くと数分かかるような通信速度の遅さ。それでも、もの珍しさに惹かれて、Web上でわざわざ毎日会う友人とチャットなるものに勤しんでいたのを思い出します。
その後携帯電話が普及し、フルカラーの画面や写メールに感動し、スマートフォンがパソコン並のスペックを持ち、いつでもどこでもWebにつながることのできる恩恵に浴するまでに、何十年もかかってないわけです。
考えてみれば、人間がインターネットという通信手段を得てわずか20年なのですね。
そしてそれは、20年前では考えられなかった「つながりの形」を生みました。
SNSに象徴されるような緩いつながりであったり、当店もそのようにブログという形で不特定多数に自分を表現できるつながりを。
かつて私にとっては、SNSやブログは怖れの対象でした。
「炎上」や「SNS疲れ」などのネガティブなイメージもそうでしたが、自己否定が強く不特定多数の人に向けて発信すべき自分などどこにもありませんでした。
ところが、ブクブクとマリアナ海溝へ沈んだ時期に私が救われたのは、あるブログの言の葉でした。全くお会いしたことのない、けれど同時代に生きる人が日々紡ぐ言の葉に、私は大きく影響を受けました。そこから、いろんな人との出会いがあり、いろんな考え方を知り、SNSを始め、今はこうしてブログを日々書き続けることが出来ています。
これって、すごいことですよね。
Webがなかったら、私はマリアナ海溝に沈んだままだったかもしれません。
今日の言葉ですが、その始めたSNSで幼い頃に訪れた微かな記憶の場所を、30年以上経ってまた訪れることができたのです。
きっかけは、梅雨明けによく蝶を見かける時期があって、その綺麗な蝶の写真をSNSにアップしました。すると友人がこれも綺麗だよ、とこの極彩色の蝶の写真をアップしてくれたのです。写真を見て私は「あ、ここ小さい頃に親に連れて行ってもらった!」と興奮しました。その友人に場所を聞き、息子と娘を連れて再訪することができたのです。
その場所は、岐阜県の岐阜公園にあります名和昆虫博物館でした。
よろしければ、少し雰囲気をお楽しみください。
金華山に岐阜城を望む岐阜公園。
金華山へもここから登れるようで、私が訪れたときも登山客の装いをした方が山道に入って行かれました。
公園内の趣ある建物が名和昆虫博物館。
武田五一さんという近代建築家の設計によるものだそう。
南米の極彩色の蝶のほか、日本の美しい蝶もたくさん展示が。
蝶以外にも、多くの昆虫の展示があります。
30年前に手を引かれ訪れたあの場所。
写真もなく記憶も不確かだったのですが、愛情にあふれたその記憶の場所を再び訪れることができました。SNSの緩いつながりの恩恵だと思っています。
だから、このブログで日々言葉を綴っていきたいと私は思っています。
どんな小さな出来事であれ気づきであれ体験であれ、もしかしたらそれが誰かの役に立ったり、ほんのちょっとでも楽しんでもらえたり。日々綴ることで見知らぬ誰かに、何がしかを与えられることができるかもしれないから。
以前の私が受け取ったように。
どうぞ、ごゆっくりお過ごしください。