大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

春分の日、喜びも悲しみも、同じように。

今日は「春分」ですね。

12月下旬の冬至から、少しずつながくなってきた日の長さが、とうとう昼と夜を等分するまでになりました。

冬至のころは、朝のお散歩は日の出前だったのが、いまはもうすっかりと明るくなっています。

夕方もまた、ずいぶんと日が長くなりました。

ちょうど半分ずつというのは、何かの節目でもあるのでしょう。

新しいはじまりの日でもあり、この春分の日を祝う習慣は世界各地で見られるようです。

 

それにしても。

もう昼と夜の長さが半分とは、季節が移ろうのは早いものです。

冬至を過ぎ、少しずつ日が長くなり。

春分で昼と夜が等分され、そしてその長さが逆転し。

夏至を迎えるころに、日の長さは頂点に達し。

そこから徐々に日は徐々に短くなり、また等分される秋分を経て、冬至へ向かう。

実によくできたものです。

古来より、太陽と星のめぐりに、人の叡智が傾けられてきたことは、こうした自然への驚きと畏怖からなのでしょうか。

 

人のありよう、生きる道もまた、同じようです。

同じように、長さと短さをめぐっていく。

時に短く、時に等分で、時に長く満ち足りて。

私たちの生きる星が、そうなのですから。

私たちもまた、同じなのでしょう。

そのなかでも、等分される日というのは、特別なもののようです。

悲しみも、喜びも。

満ち足りたものも、渇望するものも。

太陽も、月も。

寂しさも、つながりも。

昼も夜も、男も女も、光も影も。

どれもまた、等しくあり、同じことの裏表なのかもしれません。

 

さて、春分の日です。

昼の喜びと、夜の静けさ。

そのいずれもを、等しく味わい、喜びましょう。

そんな春分の今日も、どうぞご自愛ください。