大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

アカウンタビリティの概念と、自分軸で生きるということ。

どんな状況であっても、それを選んだのは自分であり、自分に責任があると考えることをアカウンタビリティの概念と呼びます。

これは、自分軸で生きるためには、とても重要な考え方になります。

1.「感謝」ができないとき

昨日の記事では、「感謝」ができないとき、というテーマでお伝えしました。

 

「感謝」というテーマからのお話でした。

「感謝」はすごい力を持っていることは、いろんなところで言われるところです。

それが「当たり前」と感じた瞬間に、感動は薄れ、相手に対して横柄になってしまいます。

けれども、「感謝」することで、いまこの瞬間に立ち戻ることができますし、相手に敬意を持って接することができます。

「感謝」の持つ力って、すごいんですよね。

ただ、「感謝」できないときもあるのが、ニンゲンですよね笑

起こったできごとに心が揺れて、ネガティブな感情を感じているとき。

どうしても怒りや恨みが晴れないとき。

そうしたときに、「感謝なんて、してやるもんか!」と思ってしまうのもまた、私たち人間ですよね笑

そのように、たとえ「感謝」できないときがあったとしても、それで自分を責める必要はない、というのが昨日のテーマでした。

「感謝」できないことが悪いことでもなく、ただ、「あぁ、いまの自分はそうなんだな」と思っておくことで、いいんだと思います。

それもまた、自分を受け入れることの一歩ですから。

その上で、「感謝するもしないも、自分が選択権を持っている」ということを、認識しましょうというのが、昨日のテーマでした。

2.アカウンタビリティの法則

感謝をするもしないも、自由です。

ただ、その選択権は自分が持っていることは、深く認識しておいた方がいいのでしょう。

これは、「感謝」だけに限ったことでもありません。

彼と付き合い続けるのか、それとも、別れるのか。

この会社で働くのか、それとも、別の職場を探すのか。

いろんな場面で、私たちは選択肢を持っています。

けれども、その選択肢が「無い」ものだと感じてしまうことがあります。

「そうするほかない」って考えてしまうわけですね。

先ほどの「感謝」の場合では、「感謝するのが正しいこと」という、正しさから。

彼と別れるかどうかだと、罪悪感から。

けれど、どの選択であっても、自分自身に選ぶ権利があるものです。

「いや、そうはいったって、たとえば生まれ育った環境だったり、親は選べないじゃないか」

と思われるかもしれません。

確かにそれはそうかもしれません。

ただ、その与えられたものを、どう受けとるかは、私たち自身に委ねられているんですよね。

どのような状況になっても、どんな状況があらわれても、その責任は自分自身にある、という態度や姿勢を、「アカウンタビリティ」と呼んだりもします。

こうした態度には、自分自身に対しての信頼が求められるものです。

先ほどの「感謝」の例にしても、

「感謝できなくても、それくらいのできごとがあったんだから、しょうがないよね」

という、自分への信頼を寄せること。その上で、

「自分は感謝しないことを『選んでいる』んだな」

と、とらえること。

そこから生まれる状況や結果を、自分が引き受ける覚悟を持つこと。

それが、自分を大切にすることなのだと思うのです。

それは、自分の感情を無視して、「感謝しないといけない」と正論を押しつけるよりも、よっぽど大切なことです。

3.自分軸で生きる、ということ

先日のカウンセリングのなかで、「自分軸で生きる、とは?」というお話がありました。

どうしても、他人に合わせてしまったり、周りを優先してしまったりするので、自分に軸がないのではないか?と考えてしまう方は、多いのではないかと思います。

私は、決してそうでもないと思うんですよね。

先ほどの「アカウンタビリティ」の通り、「それを自分が選んだんだ」と納得することができれば、それは周りを大切にするという自分軸で生きてきた、と見ることができると思うのです。

「周りに合わせる」ということを、自分が選んだ、という見方ですね。

この見方をすることは、とても大きな恩恵を運んできてくれます。

まずは、「自分が選んだんだ」ととらえることで、誰かを責める罪悪感から解放されます。

「〇〇が悪いんだ、〇〇のせいで」という被害者の立場でいることは、ある意味で楽なことです。

けれども、そこにとどまる限り、罪悪感から逃れることはできません。

誰かを責めるとき、私たちは罪悪感を抱いてしまうものですから。

そして、もう一つの特大の恩恵として、「それはすべて私が決めたこと」とすることで、自分の人生の主導権を取り戻することができるのです。

わたしの人生の主人公は、わたしなんだ、と宣言することができるわけですね。

主体性を取り戻すこと。

この主体性を持つことを、「自分軸」と呼ぶのではないでしょうか。

周りに合わせることが、「自分軸」がないわけではないんです。

それを「自分が選んでいる」限り、それは主体性を持って、「自分軸」で生きているといえるのでしょう。

今日は、アカウンタビリティの概念と、自分軸で生きるということ、というテーマでお伝えしました。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

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