大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

日ごとに濃くなる青色が、初夏を運んでくる。

ここ数日、気温が少し下がりまして、久々に暖房をつけたりしておりました。

暖房器具を仕舞おうと思うと、少し冷えたりするのは、この時期の「あるある」かもしれません。

こうも寒暖の差があると、着るものを選ぶのにも一苦労ですよね。

寝具も、春夏のものを出そうか、迷ってしまうものです。

とはいえ、少し気温は下がったものの、今朝の空気はどこか新緑、薫風の季節を感じさせてくれました。

ほんとうに、季節のめぐりは、早いものです。

桜の花は、もう名残のころになり。

この花びらが散ったあとの、紅い芯の部分が残るのが、命を燃やし尽くした証のような、そんな感じがします。

そんな季節のめぐりは、目に映る色からも感じられるようです。

春は「パステルカラー」や「桜」のイメージがあるように、輪郭のぼんやりとした淡い色をよく見かけます。

見上げる空もまた「春霞」の言葉があるように、どこかぼんやりとした感じを受けます。

それが、清明を過ぎたあたりから、そのぼんやりとした感じが、どこかにいってしまうのです。

空の青が、日ごとに澄んで。

そして、その色は濃くなりはじめ。

木々の緑は、あっという間にその力強さを増していきます。

花が咲くことも生命の輝きなのですが、新しい緑を茂らせることもまた、命の営みの大切な一部のようです。

そして、青色の花も、目に留まりはじめます。

アヤメでしょうか。

この、青色が見られるようになると、初夏、そして梅雨の時期に進んでいくんだなと感じさせてくれます。

ついこの間、新年度、新学期が始まったと思ったのに。

日ごとに濃くなっていく青色が、初夏を運んでくるようで。

この時期を指し示すような、その青色。

その青さを、愛でていたいと思うのです。