本来の自分に近づくほどに、問題は小さくなり、ものごとがスムーズに流れはじめます。
それは「近づく」というよりも、「思いだす」という感覚の方が近いのでしょう。
そして、本来の自分を思いだすためには、自分自身の才能、価値、魅力を自覚し続けることが大切です。
名著「傷つくならば、それは「愛」ではない」(チャック・スペザーノ博士:著、大空夢湧子:訳、VOICE:出版)の一節から。
1.すべての問題は「記憶喪失」の結果
私たちはみんな「記憶喪失」にかかっています。
だれもが神の子であるという記憶を失ってしまったのです。
それは私たちを満たし、幸せにしてくれるものであり、かつて遠い昔、神の国をとびだした王子や姫でした。
でも、そのときに豊かな父なる存在をすっかり忘れてしまったのです。
幸福や癒し、許しとは、すべて本来の自分を思いだし、何をするために生まれてきたのかを思いだすことなのです。
人々とつながり、へだたりや判断や怖れをもたないとき、私たちは自分自身を思いだし、一体感を思いだすのです。
あなたが本来の自分の姿と、何をするために生まれてきたのかを思いだすにつれ、深いやすらぎに導かれていき、さらに力づけられ、癒されていきます。
すべてがあなたに近づき、すべてがよりよくなるために動いているのがわかるはずです。
そして神はつねにあなたを見守り、愛し、すべてを大切に扱ってくれるのがわかることでしょう。
「傷つくならば、それは「愛」ではない」 p.318
2.私たちはみな、「神の子」である
今日のテーマは、一言でまとめるのは難しいですね…
「神の子」とも言えるでしょうし、「本来の自分」でもよさそうな気がします。
あまり堅苦しく考えずに、書いてみたいと思います。
私たちは、誰しもが「神の子」です。
そして、私たちは記憶喪失のように、それを忘れてしまっています。
「神」というと、宗教的な意味合いに聞こえますが、「仏さま」でも「大いなる存在」でも「宇宙」でも、そうした表現しかできない存在があります。
自分ごととして考えると、なかなか記憶を取り戻すのは難しいのですが笑、これが自分の外側だと、分かりやすいのかもしれません。
たとえば、私には子どもがいますが、彼らが生まれてきたときのことを思うと、「神の子」という表現が、とてもぴったりに感じられるのです。
ただただ、純粋無垢な存在、光に包まれた存在。
そしてその存在そのものが、祝福されている。
世界が彼らのために微笑んでいる、そんな気さえしてくるような。
「神の子」とは、とても美しい表現ですが、それが誇張表現でないと感じる、そんな存在に触れられたことは、とてもありがたいことだったな、と思います。
もちろん、歳を重ねたいまとなっては、小生意気だったり、感情がぶつかったりはしますけれど笑
けれど、そうした存在である彼らは、ずっと時を止めたままだった、私と私の親との関係を、動き出すことを助けてくれました。
彼らが、そうした「神の子」であるならば。
私が、そのように感じるならば。
私の親もまた、私に対して、そう感じていたのかもしれない。
「この子は、神の子のようだ」、と。
もちろん、両親が亡くなったいまとなっては、確認のしようもない話ではありますが。
けれども、「そうかもしれない」と思えたことは、喪失していた私のアイデンティティを回復し、根を広げていくという恩恵を与えてくれました。
自分というものが分からず、どこへ行ったらいいか迷い、悩むとき。
ただそこにいるだけで、周りを照らす存在は、私に大きなことを教えてくれました。
人が生まれてきた姿は、ただただ、そこに「在る」だけで、周りの人を癒し、幸福にします。
その姿は、光に包まれています。
そのようにして人が生まれてくるは、やはり人間の本質がそうだからなのでしょう。
3.才能、価値、魅力を自覚することの大切さ
「本来の自分」、「人生でなすべきこと」。
それに近づくほどに、私たちは深く癒され、それと同時にすべてのことがあるべき方向に流れていきます。
近づく、というよりは、思いだす、という方がぴったりくるのかもしれません。
だって、先に書いたように、私たちはもともとが「神の子」なのですから。
生きることは、しばしの間忘れていたそれを、思いだす旅。
その「本来の自分」、「人生でなすべきこと」を思いだすためには、自分自身の持つ才能、価値、魅力を自覚し続ける、ということが必要なのでしょう。
ここでいう才能、価値、魅力とは、「誰かよりも」「何か優れている」「何かができる」といった類ものではありません。
自分自身を、ひいては周りの人を、どれだけ輝かせることができるか、どれだけ笑顔にできるか、どれだけ幸せにできるか、といったものです。
そして、不思議なことなのですが、そうした価値、才能、魅力とは、自分にとって当たり前に思える部分にこそ宿ります。
もっといえば、思い出したくもない黒歴史の原因だと思っていたり、直さないといけないと自分が思っている部分にこそ、価値や才能、魅力は宿ったりします。
こう書くと、とても不思議なのですけれどね。
でもね、本当なんです。
カウンセリングでお話を伺っていると、本当に素晴らしい才能を持っておられるのに、何がしかのボタンのかけ違いで、その才能をお気に入りのドレスについたシミのように扱っていたり、そんなことがよくあります。
だから、ただただ、その持っておられる資質の素晴らしさを、お伝えするんです。
それは、シミなんかじゃないですよ、とっても美しいものなんです、と。
は?何言ってんの?という表情をされる方も、いらっしゃいますけれども笑
でも、いいんです。
ただただ、才能、価値、魅力を、お伝えし続けること。
それにより、ほんの少しでも「そうかもしれない」と思っていただけたなら。
そこに、とっても大きな恩恵が生まれることを、私は信じているからです。
それは、先に書いたような、私自身が子どもからもらった恩恵と、同じなのかもしれません。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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