大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

桜散る、葉桜の季節に瞬間を想う。

早いもので、4月も半ばになりました。

花粉さんも絶好調のようで、スギからヒノキの移り変わるころで、おかげさまで私も絶賛影響を受けております。

30代は大丈夫だったんですけれどね…

40前後から、「おや、なんだか変だぞ…」となり始めまして、もう最近は立派な花粉症の仲間入りを果たしました笑

なので、この時期はマスクが手放せなくなっておりますし、洗濯した衣類から被弾?したりしております。

それはそうと、時候は「清明」の半ばになりました。

天地万物が清らかに輝くとされる「清明」。

まさにそのようで、時おり降る雨にも美しい輝きを感じます。

生きとし生けるものが、春の訪れを謳歌する時候ですね。

七十二侯では「鴻雁北(こうがんかえる)」。

冬の間を日本で過ごした雁が、また北の国へ帰っていくとされる時候です。

いよいよ、春も本番。

気温も少しずつ、上がっていくころです。

 

咲き誇った桜も、もう散り際になっていました。

桜の木の下を歩いていると、吹く風に、散った花びらがひらりと舞う。

あれだけ待ち望んだ春もまた、過ぎ行くのだな、と感じる風景です。

見上げれば、もう新緑の緑が見えています。

季節は、葉桜の時期に移り変わるようです。

満開の桜ももちろん美しいのですが、葉桜の美しさというのもまた、いいものです。

葉桜もまた、一瞬の時期にしか見ることのできないものですよね。

咲き誇る花の力強さ、散りゆくはかなさ、そして芽生え出ずる生命力。

それらが交差する瞬間。

その瞬間に、美しさは宿るようです。

 

考えてみれば。

瞬間にしか、私たちは生きられないのかもしれません。

永遠に続くものなど何もありません。

限りの無い命もまた、ありません。

それを悲観的にとらえるというよりも、瞬間にこそ、私たちの生は輝きを放つと見るべきなのでしょう。

生が瞬間に宿るならば。

瞬間のなかにこそ、愛もまた宿るのでしょう。

それは、この葉桜のような美しさと同じなのかもしれません。

桜散る季節、葉桜の季節。

ふわりと舞う桜の花びらに、そんな想いを寄せながら。

まだ寒暖の差が大きかったりもしますので、どうぞご自愛くださいませ。