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今日は思い込み、観念、ブロックの功罪について。
心の傷がつくると思い込みとともに、時代の空気によってつくられるそれもあると思います。
その思い込みは私たちの思考や行動を制限してしまいますが、それがあったからこその恩恵もまたあるのだと思うのです。
人の心にはいろんな思い込みがあります。
私は晴れ女、僕は運動神経がいい、といったものから、私たちの思考や行動を制限してしまうネガティブな思い込みまで、さまざまなものを持っています。
突き詰めてしまえば、私たちは思い込みの中に生きています。
歩くことができる、夜も時間が経つと朝になる、毎朝同じ時間に電車がホームに来る・・・数え上げればきりがありません。
ですが、ここでは「私たちの思考や行動を制限してしまうもの」というものを「思い込み」と呼ぶことにします。
心理学では「思い込み」「観念」「ブロック」「ビリーフ」「ルール」などと呼んだりもしますが、「思い込み」で統一します。
その多くは、心の奥底にある傷跡からつくられるものです。
以前こちらに少し詳しく書きました。
人のココロは5層のバウムクーヘンのように 〜愛の層に触れるリトリートセミナーに寄せて - 大嵜 直人のブログ
超絶痛い目を見たから、二度と同じ目にあわないように心がかさぶたをつくってくれるのが「思い込み」というわけです。
信頼していた部下に裏切られたから、他人に任せてはいけない
小さいときに家がお金に困っていたから、お金は怖いものだ
親しい人と突然の別れを経験したから、人と親しくなり過ぎてはいけない
いつも妹ばかりが可愛がられてきたから、私には愛される価値がない
・・・などなど。
これ、周りから見れば本人の「思い込み」だよーって思えるのですが、なかなか当の本人が気づくのは難しいものです。
自分のことは自分が一番分からないものですから。
第三者に意見を求めてみたり相談して気づく場合もありますし、この「思い込み」では解決できない「問題」が起きることで「思い込み」の枠が外れることもあります。
と、ここまでは心の傷からくる「思い込み」のお話しなのですが、この「思い込み」、時代の空気感によるものもあると思うのです。
明治時代には明治時代の、大正時代には大正時代の雰囲気や空気感があったように。
たとえば、私は1980年生まれなのですが、18歳頃にようやくパソコンに触れ、インターネットが普及しだし、30歳を過ぎてスマートフォンの恩恵に預かることができました。
ところが、20歳前半の世代の方と話したり活躍を見ていると感じるのですが、スマホ・ネイティブ世代なわけです。
もう、スマートフォンというテクノロジーがあるのが当たり前。前提の一部です。
そして、確実に私が苦労してアップデートしようとしている知識だったり思考法を、彼らは自然に身についている。
なんたって「小学生の将来なりたい職業」にyoutuberが上位に来たり、SNSの恩恵が当たり前になっていたり、クラウドファウンディングのようなシステムや仮想通貨のようなものがすでに世の中に存在しているということは、お金に対する価値観というのも、確実に彼らの方が洗練されているわけです。
さしずめ、Eメールが使えるようになってもFAXにこだわる石頭ちゃんのようだな、と自分のことを感じるときがあります。
もちろん、私より上の世代でもっと洗練された思考をお持ちで活躍されておられる方も、たくさんいらっしゃいます。
それでも私は若い世代がすごいな、うらやましいなと、ときどき感じてしまいます。
けれども、その時代の空気感の持つ「思い込み」があったからこそ得られる恩恵もあるのではないかと思うのです。
他人を信用してはいけないと思い込んだから、仕事の回し方を誰よりも早く覚えられたのかもしれませんし、
お金は怖いものだと思い込んでいたから、今までずっとお金に対して慎重で守られていたのかもしれませんし、
人と親しくしてはいけないと思い込んでいたからこそ、人の寂しさを感じ取り癒すことができる才能を磨いたのかもしれませんし、
私には愛される価値がないと思い込んできたからこそ、愛をより深く感じることができるようになれたのかもしれません。
「問題」の裏側に「才能」があるように、「思い込み」の裏側には「恩恵」が必ず付いてきます。
そう考えると、テクノロジーの進歩の端境期まっただ中を生きる私たちの世代の持つ「思い込み」の「恩恵」は何だろうか、と考えてしまうわけです。
まだ私には明確に言葉にすることはできませんが、 必ずその「恩恵」はあると思うのですが、いかが思われますでしょうか・・・
今日は着地点を決めずに、とりとめもなくつれづれにお話ししてしまいました。
たまにはそんな日もいいのでしょう。
日ごとに上がる気温に、生命が満ちあふれるこの季節を楽しみましょう。
どうぞ、ごゆっくりお過ごしください。